『臨床工学技士法』が施行され、すでに12年が経過いたしました。
富山県臨床工学技士会も今年がちょうど活動10年目を迎えることとなります。今、当会の最大の課題は「日本臨床工学技士会(日臨工)への全員加入(一括加入)問題」です。
上部団体であります日臨工は未だ社団法人化されておらず、職能団体としての役割を十分に果せない状況にあります。問題は組織率の低さにあります。「日臨工の社団法人化早期実現」を目指し、都道府県技士会会員の「日臨工への一括加入」が叫ばれてすでに4年が経過し、昨年2月開催の日臨工代議員会(全国都道府県代表者会議)で、ようやく47都道府県技士会中42県が何らかの形で一括加入を決めたとの報告でした。
この間、当会としても検討を進め、未加入会員には加入を積極的に呼びかけて参りましたが、現在の当会会員の日臨工加入率は62%(正会員60名中37名)と決して高くはありません。昨年3月に「日臨工への一括加入(同時加入)に関するアンケート」で意向調査を行い、5月に開催された通常総会では「日臨工への一括加入(同時加入)を決議すべく平成12年度通常総会に向けて、会則整備を進める事」を決議頂きました。
今総会では「正会員の日臨工への同時加入(一括加入)」を議決いただき、「日臨工の社団法人化」に積極的に参画し、県民はもとより国民の皆様に貢献できるように致したいと考えております。
さて、平成11年度の県内の状況をみますと、昨年6月には市立砺波総合病院において臨床工学技士等の施設内での体制が整い、第1例目の開心術が施行され、新たな第一歩が踏み出されました。また富山医科薬科大学附属病院では手術部に1名の増員がなされました。さらに本年4月には同院光学医療診療部、黒部市民病院、あさなぎ病院にそれぞれ1名が新に採用され、ますます活動分野が広がりつつあります。
一方当会の活動としてはこれ迄に加え、昨年12月に「富山県臨床工学技士会ホームページ(http://www.toyama-ce.gr.jp)」を公式に開設して県内はもとより全国に向けて情報の発信を開始、「仮想西暦2000年問題対策室」を設け、Y2K(コンピュータ西暦2000年問題)にも対応してまいりました。また関連団体との相互リンクを進め内容の充実を図っております。さらに役員専用メーリングリストを開設し会議の簡略化を図るとともに、来るべき21世紀の情報化社会に向け準備を進めております。
こうした状況をふまえ、平成12年度の活動方針は、
(1)富山県臨床工学技士会として正会員の日本臨床工学技士会への全員加入(同時加入)の実現を目指す。
(2)会員の学術技能の研鑽、資質の向上に努める。
(3)医療チームの一員として臨床工学技士の必要性を訴えながら臨床工学技術を通じ、県民の医療と福祉の向上に寄与する。
(4)活動内容を刊行物に記録し、会員や関係各位に報告する。
(5)情報化の推進を図り、会員に有益な情報を提供する。
ことなどとします。 平成12年度通常総会承認 2000.
5. 14 (Sun)